フォーバク小ネタ。




「 機械仕掛けの眠り姫(…?) 」



「……機械なのに眠くなるんですか?」
「そうだよ。機械だがシステム上は『生きて』いるから、休息も必要なんだ」
「つまり……眠る=磨耗を防ぐってことですか?」
「まぁそんなところだ」
「難しいんですね」
「曽祖父は偉大な科学者だった、コレに限ってはいまだよくわからないことも多いが」
「はあ……。でも、ほんとよく眠ってますね、フォー」
「起きていたらいたで、うるさくて敵わんがな」
「そうなんですか?」
「そうだ」
「…………」
「…………」
「…あ、えっと……バクさんっていつもこうやって連れてってあげてるんですか。フォーのこと」
「………ウォーカーくん、君は質問が多いな」
「えっ、あ……す、すみませ…」
「まあいい。今日はたまたまだ。こんなところで寝られると仕事の邪魔になって仕方がない」
「…………」
「……何だその物言いたげな眼差しは」
「あー……イエ……」
「………………」
「………………」
「……………………ウォーカーくん」
「はい?」
「言いたいことがあるならさっさと言いたまえ」
「…あ、いえ、別に……」
「―――そうか」
「はい」
「…………」
「…………」
「…………」
「………………いい人ですね、バクさんって」






(だからフォーも確信犯でいられるんだろうな)





そして運送中、起きたフォーに「もっと丁寧に扱え、バカバク」
と文句を言われた挙句、しごきを受ける、……と。(え、オチ!?)
そんなアジアの神秘、バク・チャンに心から清き一票を。




05/10/05